三谷幸喜氏、「サザエさん」脚本クビの過去、タラちゃんに筋肉増強剤系クラブチームの左大文字ラクロスクラブは7月26日、淀川河川公園鳥飼上グラウンドにて定期練習を行った。
オフシーズンからのコロナ自粛、活動再開からの梅雨を乗り越え『月刊左大文字』はやっと『週刊週刊左大文字』に昇格となった。
本来は日本中がオリンピックに熱狂しているはずだったこの4連休、Go Toキャンペーンには目もくれず11人のラクロス馬鹿が集まった。うち中村(創部間もない頃に所属の古株)、舟橋、宮田、薮田氏の4人は中四国リーグの強豪、BARBARIAN LIGHTSのメンバーということもあり久々の再開を喜ぶシーンも見られた。
「来週には梅雨明けしそう」と天気予報で言われること数週間、今日の天気もなかなかのぐずつき模様。
しかしながら4 on 4や鳥かご、基礎練とこなし、雨が本降りになってきた12時過ぎまで充実したラクロス日和を満喫し、メンバーは岐路についた。
小さなマネージャー二人もクロスを持ってボール拾いをたくさんしてくれた。
今週のコラム『くにおの深夜特急 インド編』
左大文字一(推定)旅行を愛してやまない『左大文字の沢木耕太郎』ことくにお氏がネタもないしコロナで海外旅行にも行けないしでその鬱憤を熱く語ってくれることとなった。
エスワティニ(旧スワジランド)、パラグアイ、コソボ、アルメニア等かなりマニアックな渡航歴を誇りながらアメリカは行ったことがない、というくにお氏の原点となったインド旅を語ってもらった。
時は2011年、くにお氏は少女漫画家という名の悠々自適なフリーター生活を送っていた。
「そろそろ本気だそかな、でもそれまでいっぺん行きたかった北海道にチャリで行ってみよかな」等とアホなことを考え舞鶴から小樽までフェリーで行き、そこから野宿しながら大阪まで自転車で帰ってきた。
そして秋に行われた大阪府警の採用試験、面接でそのことを話したら妙にバカ受けし、めでたく(?)合格となった。
警察学校入校は2012年2月1日、あと2か月しかない。
そのときくにお氏の頭にあることが浮かんだ。
「そうだ、インド、行こう」
穢れなど知らないウブな小学生だったくにお氏はやらせとも知らず『猿岩石』に感動し、猿岩石の二人が爆風スランプを聞いて号泣したインドにいつか行ってみたいと思っていた。
行ったことあるのは中国、香港、マカオ、台湾、タイと大学時代に短期留学で行ったベトナム、フィリピンとわりかしベタなところばかり。
「インドはラスボス」と皆が言う、警察に入ってしまえば海外旅行なんてそうそういけないだろう。
行くチャンスはもう今しかない。
すぐさま航空券を購入しビザを申請した。
期間は14日。
ニュ―デリーに到着後早速旅行会社に連れ込まれ7万円のボッタクリツアーを組まされた。
正直高い気もする、でも今まで行ったのはツアーばかりでこんなもんな気もする。
まあええわ。どうせ最後の一人旅や。7万円を支払った。
ルートはデリー→ジャイプール→プシュカル→アグラ→バラナシ(ベナレス)→ブッダガヤ→コルカタ(カルカッタ)。
途中タージマハルのあるアグラまでは車をチャーターしドライバーがつく。
「一緒に酒飲もうぜ」と誘われ怪しいインド人と酒を飲みあえなく泥酔、ポケットに入れていた1000ルピーは奪われ、危うくケツを掘られかけ、気が付けばホテルのバスルームで風呂に入りながらおぼれかけていた。
バラナシではガンジス川沿いの火葬場で焼かれていく亡骸を見ながら、一人前に人生の儚さについて考えたりもした。
インドに行く旅人なら誰でも知っている『クミコハウス』では半分世捨て人となってここに『宿泊』している住人が、朝から大麻をキメて叫んでいる光景に戦慄を覚えた。
ブッダガヤではブッダが悟りを開いた菩提樹で「昔はここに柵はなかった。麻原っていう日本人が座って柵ができた」と言われ「アー…」とうなったり、途中知り合った日本人と「旅人ってね、必ず26歳で旅に出るんですよ。深夜特急の沢木さんは26で旅に出たんですよ。私ね今26なんですよ。くにおさんも26なんですね。」という今となってはもはやなんてこともない会話で自分が勇者になった気持を味わったりもした。
「インドと言えば下痢」である。
この格言にもれずくにお氏もデリーに戻ってきたときにはすっかり下痢になっていた。
日本に帰る飛行機は明日。下痢に悶えながら帰国したとき体重は7キロ減っていた。
警察学校入校はもう数日後だった。
そして入校当日になっても下痢は治らず警察学校まで行って「実はインドに行って下痢なんです」と言ったら教官に取り囲まれ取り調べを受け、しこたま怒られ入校延期となって追い返された。
4月入校となりとりあえず警察官になったはいいものの、頭の中からインドが離れない。
見事に5月病にかかり警察学校は一か月でやめたとさ。
それ以来大阪府警警察学校の入校前説明会では「入校前インドに行って下痢なって帰ってきて入校延期になったアホがおる!もう入校前に海外は絶対行くな!」というありがたい訓示が出ているという。
おすすめ参考文献
沢木耕太郎『深夜特急』新潮社
https://www.amazon.co.jp/dp/4101235058/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_clShFbMPVYHHP
もうマジ読んで!無理ならアマゾンのレビューだけでも読んで!ちょっとでも『旅行が好き』ならマジ読んで!
何故ならくにお氏は「一緒にイランに行った知人に深夜特急は読んでおけ、と言った。しかし彼は読まなかった。現地で知り合った日本人と当たり前のように深夜特急の話になった。彼だけその話についていけずたいそう機嫌が悪かった。悪いことは言わん読んでおけ」と話している。