第89号 中東に大敗!まさかの20失点

緊縛系クラブチーム左大文字は24日、西日本クラブチーム第3戦目・中東ラクロ スクラブと大阪府の二色浜運動場で対戦。3-20の大差で惨敗。この敗戦によって ヘルプブロックで1勝2敗の成績で3位となり、毎年恒例の5位決定戦に臨むことと なった。
はっきりしない天気のこの日、朝から高橋尚子がマラソンで金メダルをとるなど選手たちのモチベーションも最高潮。いつも通り少な目のロングを除いてはほぼフルメ ンバーで試合に臨んだ。
しょっぱなのフェイスオフを取り、リズムに乗るかと思われた左大文字だが、うまくショットまで持ちこむことが出来ず、攻撃が単発。逆に効率のいいオフェンスをする中東に先手を取られてしまう。MF梅垣がすぐに取りかえすが、ここからが悪夢の始まり。

この日を境におもしろくなろうと努力してきたG衣袋が思わぬ大乱調。ラインが低め低めになってしまったところをミドルやカットインなどいいように決められ、ディフェンスがリズムを狂わし、前半だけで10点を取られてしまう。
後半に入ってもいったんくずれた歯車を戻せぬまま、失点を重ね、災難も続くものでDF宮崎が相手選手との接触プレイで右指を負傷。指を切り救急車で運ばれ、ボトムは大原、吉井、青野の平均年齢27・6歳のDF陣3人のみに託されることになってしまった。試合はAT三宅とMF松本が1オン1で切れこみなんとかG日比野の壁をやぶったものの、そのままタイムアップ。終わってみれば20失点を喫し惨敗。

春先の練習試合から確実にステップアップを遂げていた中東ラクロスクラブにつけられた差はあまりに大きい。プレイヤーたちは「確実に中東は強くなっている。その点うちは春先から進歩がなかった」と大敗を真摯に受け止めていた。これで左大文字は10月8日に恒例の5位決定戦でKOBEと対戦。勝ったほうが決勝トーナメントのファイナル6に進める。
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左大文字 対 中東ラクロスクラブ
3-20 負け
<得点者>
梅垣、三宅、松本
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G:青木、衣袋
DF:大原、吉井、青野、宮崎智
LMF:仲屋
MF:増村、早瀬、森本、竹志、八木、梅垣、安田、松本、加来、星野、西端、高井、沖中
AT:鶴原、行司、小林、山田、三宅、清島、宮崎、芝
マネ:ゲスト大勢ありがとう
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「さよなら衣袋!涙の胴上げ」

6年目の学生生活をなんとか終えることができたアホイブこと、G衣袋宗太選手(25)が今試合で左大文字も卒業。10月からは留年での就職も待ってくれた懐深きコンピューター会社に就職のため横浜市を生活舞台とする。二色浜球技場で中東ラクロスクラブ戦後の反省会のあと、チームメイトによる胴上げが行われ、衣袋選手も感涙。「彼女のためにもたまに関西に戻りますんでそんときよろしく」と最後までオチきれないままのコメントを残して左大文字ライフを終えた。
胴上げをしていたチームメイトからは「なんか昨年も見たことあるで、このシー ン」との声も聞かれたが(詳細は昨年の今ごろの週刊左大文字で)、6年間関西にいながら、とうとう笑いのツボを押さえきれないまま卒業してしまった衣袋選手、横浜行っても頑張ってください!(でも10月からの試合は来れたら来るらしい)。
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「沖中主将辞任を示唆!後任には星野か?」

 左大文字が敗退した24日、帰りの残念会会場の焼肉屋「はや」(大阪府)で沖中英徳主将(27)=京都市・独身=が今季限りで主将を辞めることを示唆する発言を した。沖中氏は後任にMF星野久史氏を指名した模様。残り数試合を沖中氏が指揮して勇退する。
中東ラクロスクラブを倒すことを目標に昨年度に引き続き主将を務めてきた沖中氏はビールをあおりながら記者会見。「今季限りでヒラに戻ります。後任は星野に打診している最中よ」と話し、またもや生中ジョッキを飲み干した。
2年間にわたって主将を務めてきた沖中氏の勇退とその酔態に対し、選手たちも涙涙。一方来季に樹立されるであろう星野内閣に対しては「裏の総理の竹志幹事長のかいらい政権になるのでは?」「おげれつトーク中の失言で更迭が心配」との声が早くも聞かれており、政権樹立に暗雲が立ち込めている。
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<今週の写真館>

オールドタイプラクロッサーにはたまらない1枚。同志社大ラクロス部の創世記を支えた大原選手(右:左大文字)と原選手(左:中東)。試合後に語り合うひととき。久しぶりに会うからこそ・・・。
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【今週のLet’s positive thinking! vol.2】
「試合は練習のように、練習は試合のように」

 大学のラクロス部に入部した新入生に対して、最初に教える練習メニューって?と思い返すと、おそらくほとんどの大学が「ラインドリル」と答えるはず。  二人で対面でのキャッチボールの次にくる最初のチーム練習がこの「ラインドリ ル」でしょう。「ラインドリル」というと、向こうからボールをもって走ってくる人 からボールを受け、そして再び正面から走ってくる人にボールを投げる。ボールを投 げればまっすぐ走り抜ける。そこで左右にクロスを持ち替えたりしたりもする。はたまた転がってくるボールを拾って、それをすぐに落として走っていく。
練習は何のためにするのか?もちろん試合でいい結果を出すためである。そのためにできるだけ試合に近い状況を想定して練習する。果たして「ラインドリル」の状況が試合中に起こりうるんでしょうか?これは試合のための練習なのだろうか?答えは 絶対にNOです。
6on6を始める時にフェイスオフから始めたり、グランドボールから始めたり最近ではいろいろ工夫をどこのチームもやってますよね。クラブチームでの練習でも、チーム戦術の練習では色々な状況設定をしています。そのメニューに入る前にはウォーミングアップとして「ラインドリル」をするのが一般的。
もはや練習の最初にする儀式のように必ず行いますよね。まあ大学からずっとやってきたんで、やらないと気持ち悪かったりするんでパス練習のアップとしては最適でしょう。誰もパスの上達のためや、試合を想定した練習だとは思っていないので問題ありません。しかし、これを大学の新入生のラクロスの最初の練習として教え込むことにはやはり賛成しかねます。
「このメニューだけは、試合を想定してないけどパスの練習だからやれ!」「パスの基本や!」 といってもこれは『練習のための練習』でしかありません。ラクロス初心者には、無意味な練習なのです。
結局何が言いたいねん?と・・・ 長年、「ラインドリル廃止委員会」を頑張ってきましたがこれをラクロス界から無くす事は不可能です。 それはもうあきらめました。が、新入生に最初に教えるメニューとしては是非排除し てもらいたい。言いたいのはこんなことではなく試合に向けた練習で、どこまで試合を想定し、イメージし練習が出来ているだろうか?練習のための練習をしていないだろうか?
フィールドサイズ・審判・人数をいくらリアルに状況設定しても公式戦ではなくても、試合となれば全く別の相手がいるのだし観客もいるし、審判もいる。会場も遠くまで出かけなければならなかったり。公式戦だとそれにオフィシャルやマッチコミッサリーってのもいる。
試合のための練習をするにはやはり限界がある。 何より目に見えない「プレッシャー」ってのが少なからず発生する。
旬の話題を少々オリンピックなんかは、日の丸を背負っているんだし、マスコミの攻撃や家族、職場の関係者、学校の先輩後輩なんかは知らない間に数倍に膨れ上がる。そんなプレッシャーを背負っての練習なんて出来ないですよ。やはり、「本番は本番」「試合は試合」なんですよね。
つまり、そんな特別の状況の中でどこまで練習の成果を出すか。そこはやはりメンタルに左右されるんですよね。試合独特の雰囲気の中でどこまで平常心を保つかといっても保てるはずがない。緊張を無くす事なんて絶対に出来ない。(適度な緊張は必要だけど)結局は精神力が試合結果を左右するってこと。  そこで「練習は試合のように」「試合は練習のように」とは言っても結局は「試合 は試合のように」なのですよね。
(今週の筆者 アドバイザー山本昌宏)

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