ミレニアム関西クラブチームリーグ戦が19日、大阪府の鶴見緑地公園で開幕した。純和風クラブチームの左大文字ラクロスクラブは昨年の覇者HELPと対戦、13-2で敗北した。
名門左大文字は、この日はほぼフルメンバー。練習出席だけで練習試合には縁のなかった増村もいよいよ公式戦初登場。リーグ戦での勝利に向けてチームの意気は上々。
しかし、相手はさすがに強豪。いきなり序盤に失点を重ねる苦しい展開。ボールキープ時間が少なく、ディフェンス陣の疲れが前半に蓄積。そんな厳しい状況の中で気を吐いたのはフレッシュマンMF高井。混戦から抜け出し、なんとかショットを決めた。苦しい中でのうれしい得点だった。
後半は試合内容もなんとか盛り返すが、ショットが決まらずターンオーバーとなる展開が多くなる。HELPもファストブレイクでも攻めきれないなりに、カットインなどで着実に得点。G衣袋のビッグセーブが目立ったものの、あれよあれよと得点差は広がった。
左大文字もゴール前の混戦からAT宮崎が得点し、勢いづくかに思われたが、結局そのまま敗戦。しかし、大敗したという感じは選手自身は感じていないらしく、AT 宮崎いわく「知らぬ間に、財布をすられていたような試合」とのこと。
まあ、相手は強豪だけに仕方のない敗戦だが、得失点差を考えると、厳しい試合結果となった。まあ気分を切り替えて、KGモルツ戦に向けてがんばりましょう。
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左大文字 対 HELP
2 - 13 負け
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<得点者> 高井、宮崎
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<メンバー>
G:青木、衣袋
DF:大原、吉井、宮崎智、青野、山口
LMF:仲屋
MF:竹志、増村、早瀬、星野、高井、森本、沖中、安田、梅垣、加来、八木、西端、松本
AT:清島、芝、行司、小林、三宅、山田、鶴原、宮崎
マネ:江村
お手伝い:ギャル2人
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「9月の試合日程変更」
9月の試合日程が以下のように変更となった。また変更になるかもしれませんが、そのときは、ばたくんから連絡があります。
KGモルツ戦=9月10日(日) 鶴見緑地
中東戦=9月24日(日) 二色浜
また9月17日はグラウンドセッティングがあります。予定を空けておくように。
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「フレッシュマンキャンプ、左から吉井、星野、安田選手をコーチに派遣」
名門左大文字は、7月下旬に大阪市の舞洲運動場で開かれたフレッシュマンキャンプに、吉井、星野、安田の3選手を派遣。未来のラクロス界を担う若者たちとコーチングを通じて交流を深めた。
フレッシュマンキャンプは、大学の1回生を対象に開かれる合宿でクラブチームか らコーチを派遣することが定められている。
我が左大文字からは選び抜かれたコーチとして、ベテランDF吉井を始め、超豪華なコーチ陣。1回生を班ごとに担当して、「ラクロスとは何ぞや」という基礎から教え込み、左大文字の名前を売りこんだ。
一泊二日で1回生と交流した吉井氏は「やあー楽しかったすわ。来年もあったらま た行きたいね。ホテルも豪華やったし」と話していた。
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<今週のコラム>
「運動量が豊富とは?」
一時期,高校野球のテレビ中継で,送りバントやヒットエンドランがきれいに決まるとアナウンサーは「絵に描いたようなプレーです」と賞賛したものだ。しかし、最近,このフレーズを耳にしない。実況中継の表現方法にも流行があるのだろう。 最近では,「豊富な運動量」という表現をよく聞く。これは主にサッカーで使われているようだ。しかし,この言葉はちょっと曲者である。運動量を何をもって豊富とするのかは,観測者の主観に頼る面があるから,本当に運動量が豊富かどうか疑問が 残るのである。特に,アナウンサーがこの言葉を発した場合は眉唾物と考えたほうが いい。
アナウンサーが選手や監督の動き,はたまたコマーシャルに入るタイミングなどを頭に入れながら,どうやって運動量を把握できようか。結局,汗水たらし,苦悶の表情を浮かべた,ひたむきな様子を見て,運動量が豊富と判断しているのではなかろうか。 それから,この表現のもう一つの問題は運動量が豊富であれば良いのかということである。つまり,質が問われなければならないということである。
先日,名古屋グランパスの試合で,あるアナウンサーがストイコビッチ選手のことを「彼は年齢の割に,よく動きますねえ」と褒めていた。確かに30代半ばという年齢にしては,運動量が豊富だ。しかし,彼はピッチを歩いていることも多い。運動量が乏しい選手ともいえるのである。でも,ひとたびボールに触れれば,良好なパスやアシストを供給する確率が高い。すなわち,運動の量ならぬ質が際立って高いのである。
このように選手の動きを質で捉えるなら,動きの少ないことやポジショニングの良さも評価されるべきである。
例えば,ラクロスのクリヤーやエキストラマンオフェン スの場面で選手がやみくもに動き回ったのでは逆効果である。適当な場所で動きを止め,相手チームの選手を動かすことで,オープンスペースが生まれるのである。一般的に量が多いことは質に転化する。例えば,「この店は食べ放題だからいいね」とか「背の高い人が理想なの」とか「あの人の○○は大きいわ」など,日常生活でも経験済みのことである。逆に,量が少ないことを質の良さとして評価することは難しい。ある選手やある分野の動向をつぶさに観察しなければ,質の評価はできない。また,量が少ないことを良しとすることは勇気がいることでもある。果たして,これからのスポーツ実況中継で「上質な動き」というフレーズが流行する日は来るのだろうか。
(今週の筆者 DF大原悟務)