第83号 いよいよ19日リーグ戦開幕!チーム力分析

いよいよ今年の関西クラブチームリーグ戦が19日、鶴見緑地公園(大阪府)で開幕する。カントリー系クラブチーム左大文字の初戦は強豪HELPだが、その他にも強力なライバルチームが盛りだくさん。そんな戦国時代の今年の展望はいかに?
今年も2ブロック制で、AブロックはHELP、左大文字、中東、KGモルツ。B ブロックはナニワ、PONSE上方、KOBE、大阪で争われ、上位各2チーム、3 位決定戦の勝者とH・JERO(博多)を加えた6チームが決勝トーナメントに出場できる。

◎HELP
(阪神沿線):いわずとしれた昨年の覇者。神戸大から合田、川崎らの生きのいいMFを獲得。G伊藤の復帰も噂され、今年も優勝候補筆頭。初戦の相手。
◎ナニワ
(大阪府など):日本代表AT柴田(慶応大卒)を加えた抜群の攻撃力で中心MFの抜けた穴を埋められるか。2年越しで逃している王者奪回のため、気合を入れる。
◎PONSE上方
(阪神地域):目だった補強は聞こえてこないが、粒のそろった若さあふれるフレッシュマンでグラウンド内を書きまわす。スピードラクロスで2強を食えるか?
◎中東
(名古屋地区):毎度毎度左大文字の前に立ちはだかる厚い壁。G日比野を中心によくまとまっており、AT村瀬、坪内を核とした攻撃陣に立命館の昨年度主将MF青木も加わり、体制も万全。リーグをかき回せるか?
◎KOBE
(神戸地区):テクニシャン揃いのMF陣に荒武者・前島が加わり、攻撃力倍増。オールマイティープレイヤー・井口を中心にチームとしてよくまとまっているダークホース。
◎大阪
(大阪地区):プレイヤーの流出から練習状態が心配され、今年が正念場。DF坂田を中心になんとか結果を残して存在をアピールしたい。
◎KGモルツ
(西宮地区):関学のOB、1年生を中心とした融合チーム。OBの出場状態によって結果が左右されるため、戦力的には未知。
◎左大文字
(京都地区):今年はファンクラブ会員も倍増し、秀麻呂があがらずの大塾旗をたてて応援する姿も見られるだろう。練習出席率と練習試合出場率が比例しないMF増村もいよいよベールを脱ぎ登場。早瀬、行司らの今年のフレッシュマン攻撃陣も魅力。ベテランと若手の融合したスーパーチーム。初の全日出場目指して今年も適当に頑張る。

ここのところヘルプの1人勝ち状態が続いている関西クラブチーム事情だが、追いつけ追い越せと他のチーム力が大きく伸び、混沌としたリーグ戦が期待される。強豪揃いのなか名門左大文字がどこまで戦えるのか?そんな名門の試合を見たい方はとりあえず19日午後2時半に鶴見緑地あたりに来てみて。
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「9月の仮試合日程決定」

名門左大文字の9月のリーグ戦日程がクラブチームミーティングでこのほど決まった。決定事項は次の通り。
●9月16日(土)
vs KGモルツ 伊丹スポーツセンター(予定)
●9月24日(日)
vs 中東ラクロスクラブ 二色の浜公園球技場
共に午後2時半フェイスオフ予定。9月16日に関しては変更あるかもしれません。
ちなみに9月の練習グラウンド状況は
2日(土)嵐山東B
9日(土)洛西浄化センター
16日(土)洛西浄化センター
30日(土)嵐山東B
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<今週のコラム>
「ラクロス道具考」

リーグ戦開幕を目前に控えて、クロスやグローブを買い換えようかと思案している選手も多いことだろう。7年前にグローブを購入した私もその一人である。そこで、ラクロスショップを訪ねたのであるが、グローブの素材や形状が様変わりしていることに驚かされた。
BRINEのカタログを見ると、衝撃を吸収するゲルを注入していることや、手の指に当る部分が合成繊維による網目になっていることが謳われている。アメリカのメーカーが細やかな商品開発を行なっていることに感心したものである。
私がラクロスを始めた10年ほど前、グローブはいたずらに大きく、手に当る部分には厚手の皮革が用いられていた。違和感を取り除くため,選手は掌や指に当る部分を切り取っていたものだった。  こうした道具の変化は、ラクロスがより高度なスポーツに進化していることの現れ といえるだろう。現在、バージニア大学でヘッドコーチを務めるDom Starsiaは20年前に編集された“STAR-STICKS”という本の中で、ラクロスの将来について次のように述べている。
「…より多くの高校でラクロスが普及するにつれ、運動能力の高い選手が増えるだろう。プレーはスピードアップし、ゲームはより高度なものになる。しかし、プレー による傷害もより深刻なものになることだろう。そこで、ラクロスメーカーにはプレーの高度化に見合った道具の開発が求められるに違いない。…」
プロリーグの隆盛や道具の進化を見ると彼の見通しは概ね当っているといえよう。
ただし,道具の販売価格が上昇していることも見逃してはならない。高価な道具に 対する購買力が道具の進化を支えてきたともいえよう。つまり、アメリカ経済の好調さが道具の進化を促進したと考えられるのである。BRINEやSTXのカタログに掲載されている商品は品揃えが豊富で、その外観も趣向を凝らしたものになっている。バブル経済期に日本の自動車メーカーが新車を次々と市場に送り出していた姿を思い出させるようである。
アメリカの好景気も,いつかは終焉を日を迎えるだろう。その時に今のような豪華な道具類が受け入れられるだろうか。日本ではバブル経済の崩壊後、各方面で商品の品揃え数の見直し、機能の簡素化、低価格化などが推し進められた。アメリカの不景気を望むわけではないが、私のような低所得者にとっては、飾り気のない、低価格の道具類が開発されることを望んでやまない。もっとも、7年もグローブを買い換えていないでこのようなことを言うのはおこがましいのだが・・・。
(今週の筆者 DF大原悟務)

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