日本ラクロス協会西日本支部新人委員会主催の「京都地区1回生合同練習会」が12日、京都市北区の京都工芸繊維大グラウンドで開催され、コーチをかってでた左大文字メンバーが約70人のフレッシュマンたちとの交流を深めた。
同練習会は1回生の技術向上、社会人クラブチームの地域還元を目的に、大阪、神戸、京都の各地区のクラブチームがコーチとなって毎年この時期行っている。
京都地区の1回生を対象にした練習会のこの日、京都の名門左大文字ラクロスクラブのメンバーは、午前中の練習を終えてから、午後の練習会に参加。6班に分かれ、 ミニゲームを中心に、ラインドリル、クレードル、シュートなど基本的な練習方法を 基礎から教え、1回生と一緒になって楽しみながらコーチした。
晩には、同様の練習会を行っていた京都地区の1回生女子も交え四条河原町の高島屋屋上のビヤガーデンで懇親会も催され、左大文字メンバーはここでも見事なコーチぶりを発揮。鶴原、宮崎選手などは、特に女子に対して、ラクロスを4年間つづけていくためのプライベートの過ごし方などについて個人的に教授していた。各部員はさらに交流を深めるため、男子1回生の冷たい視線をあつめながらも、女子ラクロッサーとの懇親会の設定などを行いながら各自楽しんでいたようだ。会終了後も興奮冷めやらぬ 一部のメンバーが、更なる出会いを求めて夜の木屋町へと消えていった。有識者の間では、「今回の懇親会で左大文字のよごれイメージがフレッシュマンの間に浸透したのでは」と懸念されている。
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「リーグ戦登録締切り、西川氏、鬼頭氏、小川氏の獲得を発表!」
1999年度関西クラブチームリーグ戦の協会登録が12日、締切られた。最後の 部員獲得にスパートをかけていた左大文字強化部では、立命館OBのDF西川浩司氏(23)=神戸市=、鬼頭浩氏(24)=京都市=とMF小川将彦氏(25)=滋賀県草津市=の獲得に成功。これで今年のリーグ戦参加メンバー28人がでそろった。
西川氏は1997年度立命館大をキャプテンを務め、卒業後はヘルプの新鋭DFとして活躍が期待されていたが、体調を崩し、リーグ戦には不出場。今年は心機一転左大文字でスタートを切る。鬼頭氏は立命館大を98年度に卒業。現役時は左利きのチェックと的確なマークが売り物のDFの柱として活躍した。小川氏も同年度に卒業し、ラクロスからしばらく離れていたものの、左大文字ホームページを閲覧しているうちに、青春の若い血がたぎり、再びフィールドに立つことを決意した。足の速さが売り物のがちんこプレーヤーである。
懸念されていたロング不足も急きょ二人を登録できたことで問題はほぼ解消。入団が期待されていた大型DFの古林秀之選手、宮崎智弥選手の不出馬が痛かったが、なんとかLMFもつけてリーグ戦は乗りきれそうだ。今年度登録メンバーは次のとおり。(敬称略)
G:青木、衣袋
DF:吉井、服部、青野、仲屋、西川、鬼頭
MF:濱田、八木、松本、扇谷、星野、小川、鈴木、加来、西端、沖中、中谷、三宅
AT:鶴原、山田、小林、宮崎、清島、芝、広田、平井、遠藤
コーチ:山本
マネージャー:かわいいエムクミ
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<今週の読書室>
「草原の椅子」上・下 宮本輝 各1500円 毎日新聞社
つい最近まで毎日新聞で連載されていた小説。どうでもいいけど毎日の連載小説は面白い。最近はまってるのが、夕刊の「本能寺」。信長の生涯がたんたんと語られているのがなかなかほかにはないもの。
で、肝心の「草原の椅子」は、中年男性の物語。宮本小説も青春期から円熟期に変わってきており、最近の作品は落ち着き有るものが増えてきた。「焚火の終わり」、「月光の東」とあまり面白くなかったものが続いていたので、今回の作品は新鮮に感じました。
主人公の憲太郎は40半ばで離婚して、人生の目標を失いかけていたところに、親友富樫、娘の弥生、なぜか預かることになってしまったよその子供、圭輔など多様な人物がからんで物語を盛り上げる。そして古美術商店の篠原貴志子に抱く中年男性の淡い恋心。ふだん左大文字で汚れた周囲の生活を見ていると、プラトニックな恋というものも憧れをもってしまいます。そして最後にみんなで出かけるフンザへの旅行できれいに物語をしめくくる。タクラマカンの広大な砂漠のなかに立ちすくむシーンは圧巻です。宮本小説には「ドナウの旅人」をはじめ、さまざまな国がでてきますが、旅行好きの宮本氏であるか ら、表現は詳細で面白い。またまた行きたい土地が増えてしまいました。
読み終えたあとは「人間力のある大人」を感じ取ることができる貴重な本ですので、もしヒマがあったら手にとって見てください。4~5時間で読みおえることがで きます。
(今週の筆者 LMF仲屋聡)